もう読みっぱなしにしない!読んだ内容を「話す・共有する」習慣化ステップ
読書を始めたものの、「読みっぱなしで内容を忘れてしまう」「本を閉じた後に何も残らない気がする」と感じたことはありませんか。特に忙しい日々の中では、せっかく読んだ内容を整理したり、活かしたりする時間を取りにくいかもしれません。
しかし、読んだ内容を少しでも定着させ、読書をより価値あるものにするための効果的な方法があります。それは、「話す」ことや「共有する」ことです。これは、一人で黙々とメモを取ったり、要約を書き出したりするよりも手軽に始めやすく、読書を習慣化するための新たなモチベーションにもつながります。
この記事では、読書が苦手な方や忙しい方でも実践できる、「読んだ内容を話す・共有する」習慣化のための具体的なステップをご紹介します。
なぜ「話す・共有する」ことが読書習慣化につながるのか
読んだ内容を「話す」あるいは「共有する」ことには、以下のようなメリットがあります。
- 内容の定着率が向上する: 他者に分かりやすく説明しようとすることで、自分自身の理解が深まります。曖昧だった点が明確になり、記憶に残りやすくなります。
- 新たな視点が得られる: 話す相手や共有する場での反応によって、自分一人では気づけなかった本の魅力や解釈を発見することがあります。
- 読書のモチベーション維持: 読んだことを話す機会があると、「次はこの本の内容について話してみよう」という意欲が生まれます。
- アウトプットの習慣化: 読書でインプットした情報を、話すという形でアウトプットする練習になります。これは、得た知識を実生活で活かすための基礎となります。
- 手軽に実践できる: 大掛かりな準備は不要で、日常のちょっとした会話やメッセージのやり取りでも実践可能です。
これらのメリットは、読書が苦手と感じている方が「読んで終わり」ではなく、「読んで何かを得られる」という感覚を持つために非常に役立ちます。
読んだ内容を「話す・共有する」習慣化ステップ
それでは、具体的なステップを見ていきましょう。
ステップ1:誰に話すか、どこで共有するかを決める
まずは、話す相手や共有する場所を決めましょう。完璧な相手や場所を探す必要はありません。手軽に始められる選択肢から試してみるのがおすすめです。
- 身近な人: 家族、友人、恋人など、気兼ねなく話せる人に「今読んでる本、こんな話で面白かったよ」と伝える。
- 同僚: ランチ休憩中や業務の合間に、「この本に書いてあった△△って話、仕事にも役立ちそうだよ」と軽く話してみる。
- SNS: X(旧Twitter)やInstagramなど、普段利用しているSNSに、本のタイトルと簡単な感想を投稿する。長文を書く必要はありません。「面白かった!」「感動した」「〇〇について考えさせられた」といった一言でも十分です。
- 読書コミュニティ: オンラインまたはオフラインの読書会やコミュニティがあれば、参加してみる。同じ本を読んだ人と意見交換するのは非常に刺激になります。
ポイント: 最初は一人やごく身近な人に話すことから始め、慣れてきたらSNSなどで少し広げてみる、というようにハードルを徐々に上げていくと続けやすいです。
ステップ2:何を話すか、何を共有するかを決める
次に、話す内容や共有する内容を決めます。本の内容全てを完璧に説明しようとすると難しく感じてしまいます。ごく一部でも構いません。
- 一番印象に残ったこと: 「このセリフ(または一節)が心に響いた」「このエピソードが特に面白かった」など、自分の感情が動いた部分を話す。
- 簡単な要約: 本全体のあらすじやテーマを、簡潔に(1〜2分で話せる程度に)まとめてみる。
- 自分の生活との関連: 「この本に書いてあった〇〇を、自分の仕事(または日常生活)で試してみようと思った」「この考え方は自分にも当てはまるな」など、自分事として捉えた点を話す。
- 素直な感想: 「難しかったけど、頑張って読んだ」「登場人物に感情移入した」「思っていた内容と違ったけど、意外と良かった」など、率直な気持ちを伝える。
ポイント: 「人に理解してもらう」というよりは、「自分がこの本から何を感じたか」を言葉にすることに重点を置いてみましょう。
ステップ3:話す・共有するタイミングを決める
「話す・共有する」ことを習慣にするためには、行動を起こしやすいタイミングを決めておくことが有効です。既存の習慣に組み込む「セット化」を意識すると、忘れずに実践しやすくなります。
- 読書後すぐ: 章を読み終えた区切りや、読書セッションが終わった直後に、簡単な感想をスマホのメモに残す、または家族に一言感想を伝える。
- 通勤中/休憩時間: 読みかけの本について考えながら、心に残ったフレーズをメッセージで友人に送る、または同僚と雑談する。
- 特定の曜日/時間: 例えば毎週週末に、その週に読んだ本についてSNSに投稿する、といった習慣にする。
- 食事中: 家族や友人と今日の出来事を話す際に、読んだ本の話を混ぜてみる。
ポイント: 「読書した後は必ず〇〇する」というように、読書とセットでアウトプットの機会を設けるのがおすすめです。
読書をさらに豊かにするために
「話す・共有する」習慣は、読書単体では得られなかった気づきや楽しみをもたらしてくれます。最初は「何を話せばいいんだろう」「うまく伝えられないかも」と不安に感じるかもしれませんが、完璧を目指さず、まずは小さな一歩から踏み出してみてください。
読書習慣化への道のりは一人ひとり異なります。今回ご紹介した「話す・共有する」習慣が、あなたの読書生活をより楽しく、より実りあるものにする一助となれば幸いです。