長文読書が苦手でも大丈夫!雑誌や漫画から始める読書習慣のやさしいステップ
読書を始めたいけれど、長い文章を読むのはどうも苦手、集中力が続かないと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。「本」と聞くと、分厚い小説や専門書を思い浮かべ、ハードルが高く感じてしまうかもしれません。
しかし、読書習慣は、必ずしも難しい本から始める必要はありません。むしろ、あなたが普段手に取りやすい、親しみのあるものからスタートすることが、読書を「特別なこと」ではなく「日常の一部」にするためのやさしい第一歩となります。
ここでは、長文読書に苦手意識がある方でも無理なく始められる、「読みやすい本」を活用した読書習慣のステップをご紹介します。
なぜ「読みやすい本」から始めるのがおすすめなのか
長文を読むのが苦手な方が、いきなり分厚い本に挑戦すると、途中で挫折してしまい、「やっぱり自分には読書は向いていない」と感じてしまう可能性があります。そこで、「読みやすい本」から始めることには、以下のようなメリットがあります。
- ハードルが低い: ページ数が少なかったり、文字が少なかったりするため、心理的な負担が軽く、手に取りやすいです。
- 短時間で楽しめる: 隙間時間でも読み進めやすく、すぐに区切りをつけられます。忙しい方でも取り組みやすいでしょう。
- 飽きにくい: 写真やイラストが多かったり、短いコラムが集まっていたりと、構成が工夫されているものが多く、飽きずに最後まで読みやすい傾向があります。
- 達成感を得やすい: 一冊を読み終えるまでの時間が短いため、「読了した!」という達成感を得やすく、次の読書へのモチベーションに繋がりやすいです。
ステップ1:何を「読みやすい本」とするか決める
まず、「自分にとって読みやすい本とは何か?」を考えてみましょう。一般的に「読みやすい」とされる本の形式には、以下のようなものがあります。
- 雑誌: ファッション、趣味、情報誌など、興味のある分野の雑誌は、写真や図が多く、記事も短くまとまっているため、気軽に読めます。普段Web記事を読む感覚に近いです。
- 漫画: ストーリーを追いやすく、絵で内容が理解できるため、活字に慣れていない方でも入りやすいです。活字のみの本への橋渡しになります。
- 絵本: 短い文章で構成され、美しい絵と共に物語が進みます。大人が読んでも学びや気づきが多いものがたくさんあります。
- 写真集や図鑑: 多くの文字を読む必要がなく、視覚的に楽しめます。気になるページだけを眺めるだけでも立派な読書です。
- 薄い新書や文庫: テーマに興味があれば、短時間で概要を把握できます。最近は専門的すぎず、日常の疑問に答えるような入門書も多くあります。
- エッセイ集や短編集: 一話完結なので、どこから読んでもよく、集中力が途切れても安心です。
これらのうち、「これなら読んでみてもいいかな」と思えるものをいくつか選んでみましょう。
ステップ2:「読みやすい本」を選んでみる
実際に書店や図書館に行き、ステップ1で選んだ種類の本の中から、興味を引かれるものを選んでみましょう。
- 興味のあるテーマを選ぶ: 自分の趣味や仕事、最近気になっていることなど、関心のあるテーマの本を選ぶのが一番です。内容が気になるものなら、自然と読む意欲が湧きます。
- 立ち読み・試し読みをする: パラパラとページをめくってみて、文字の大きさ、レイアウト、全体の雰囲気が自分に合っているか確認します。数ページ読んでみて、「読めそう」「続きが気になる」と感じる本を選んでみてください。
- 義務にしない: 「これを読まなければいけない」と考えるのではなく、「面白そうだから読んでみようかな」という軽い気持ちで手に取るのが大切です。
ステップ3:気軽に「読み始める」コツ
本を手に入れたら、いよいよ読み始めです。ここでも気負う必要はありません。「こう読まなければいけない」というルールは一旦忘れて、自由に読んでみましょう。
- 最初から読まなくてもOK: 雑誌なら気になる記事から、漫画なら絵が気に入ったコマから、エッセイ集なら目次を見て興味のある話から読んで構いません。
- 飛ばし読み・拾い読みOK: 全ての文章を丁寧に追う必要はありません。キーワードを目で追ったり、写真や見出しだけをざっと見たりするだけでも、何かしらの情報や気づきが得られます。
- 短時間でもOK: 「○分だけ読む」と決めても良いですし、手が空いた5分で数ページだけ読むという形でも十分です。
- 「完璧に理解しよう」と思わない: 細かい部分が分からなくても、大まかな内容やつながりが掴めればまずは成功です。
まずは「本を開いて文字(あるいは絵)を目で追う」という行為に慣れることを目指しましょう。
ステップ4:読み終えたら「小さな達成感」を味わう
一冊(あるいは一区切り)読み終えたら、ぜひ「読み終えた!」という達成感を味わってください。難しく考えず、「よし、一冊読めたぞ」と心の中で思ったり、読み終えた本を机の上に置いて眺めたりするだけでも良いのです。
さらに次に繋げるために、以下のことを試してみるのもおすすめです。
- 気に入った箇所をメモ: 心に響いた言葉や、役に立ちそうな情報があれば、スマートフォンやメモ帳に簡単に書き留めておきます。短いフレーズでも構いません。
- 次に読みたい本をリストアップ: その本に関連して興味が湧いたテーマや、気になった著者、紹介されていた別の本などをメモしておくと、次に本を選ぶ時のヒントになります。
ステップ5:慣れてきたら少しずつ挑戦してみる
「読みやすい本」を読むことに慣れてきたら、少しずつステップアップを考えてみましょう。
- 少しページ数の多い本に挑戦: 新書や文庫本など、文字が中心の比較的薄い本に挑戦してみてはいかがでしょうか。
- 他のジャンルを試す: これまで手に取ったことのないジャンルの「読みやすい本」(例えばビジネス漫画、特定の趣味に関する写真集など)にも目を向けてみると、新たな発見があるかもしれません。
焦る必要はありません。自分のペースで、少しずつ読める本の幅を広げていく意識を持つことが大切です。
読書習慣を続けるためのヒント
- 完璧を目指さない: 毎日決まった時間に、決まった量を読まなければと気負う必要はありません。読めない日があっても自分を責めず、「また明日読もう」と気軽に考えましょう。
- 楽しむことを優先: 読書は義務ではありません。自分が楽しい、面白い、役に立つと思える本を選ぶことが、習慣を継続させる一番の秘訣です。
- 本を身近に置く: 読みたい本をリビングのテーブルやベッドサイドなど、手が届きやすい場所に置いておくと、「ちょっとだけ読もうかな」という気持ちになりやすいです。
まとめ
長文読書に苦手意識がある方も、雑誌や漫画、絵本など、身近で読みやすい本から気軽に始めることで、読書を生活に取り入れることができます。
最初から全てを理解しようとせず、気になったところだけを読んだり、短時間で区切りをつけたりしながら、「本を読むこと」そのものに慣れていきましょう。小さな達成感を積み重ねながら、あなたにとっての「読みやすい本」を見つけていくことが、読書習慣化へのやさしい一歩となります。
ぜひ、今日からあなたにとっての「読みやすい一冊」を探してみてはいかがでしょうか。